2013 – 2014

〈時を紡ぐ −Marks–〉
〈躍動と空洞 –Newton’s third law–〉
〈狭間 −Blank–〉
〈間 –DUSK-〉

Project Outline

AIR475の最初のプロジェクトとして、米子市の中心市街地、法勝寺商店街と本通り商店街にて滞在制作を行いました。2013年は十数の小さい飲食店が並ぶ「名店街」(現存せず)の空き店舗で3つの作品を制作。作品の完成時には加えて数店舗を開け、2日間のイベントを開催。往年の賑わいを感じさせる者となりました。レジデンス先であった空き家はこのプロジェクトを機に整備され、のちに官民連携の多目的施設「わだや小路」としてオープンしました。

2014年は本通り商店街の空き地で空間や実体の有無が曖昧な作品を制作。商店街のイベント、戸板市に合わせ「戸井田市」を開催しました。

戸井田との2年間のプロジェクトは、中心市街地の空き家など、忘れ去られたもの、放棄されてしまったものを対象に展開する私たちAIR475の大きな方向性を決めるものとなりました。また、私たちの拠点である空き店舗「野波屋」をお借りするきっかけにも繋がりました。

※この作品は「暮らしとアートとコノサキ計画2013」「鳥取藝住祭2014」の参加プログラムとして制作・発表しました。

2013

【滞在期間】11月15日~12月27日
【成果発表】12月14日〜12月23日
【パブリック・プログラム】11月23日 ワークショップ「フロッタージュの見えないモノ探し」
11月24日 アーティストトーク「まちとアートとコノサキと」
12月14日 JAZZ LIVE まちなかde jazz
12月14、15日 「名店街でちょっこし店やります」

2014

【滞在期間】8月5日〜8月27日 9月28日〜11月4日
【成果発表】10月17日〜11月3日
【パブリック・プログラム】10月25日 戸板市×戸井田市
      LIVE AIR475+大山アニメーションプロジェクト
10月31日 鳥取藝住祭芸術学校
11月1日 Jazz Live AIR475+よなごまちジャズプロジェクト

Artist Profile

Yu Toida

1983年神奈川県横須賀市生まれ。2008年武蔵野美術大学大学院建築コース修了。空っぽの空間に残された傷跡を蓄光塗料でトレースする事で、そこ残された記憶の痕跡を光として現す「series時を紡ぐ/Marks」(第8回芦原義信賞、神戸ビエンナーレ2011高架下アートプロジェクト特別賞受賞)や、建物の床ごと大地を丸く掘削する事で、普段意識しない足下の世界を露出させる「根底/Roots」(水と土の芸術祭2012)など、日常で見落とされている事象や、忘れられている事柄を題材とした空間表現を行う。
アートと地域の関係に興味を持ち、2012年に熱海に移住。(株)machimoriの取締役として熱海のリノベーションまちづくり事業の企画・運営・施工に従事しながら、2014 年に地域交流型の芸術祭「混流温泉文化祭」を立上げ、地域でのアートプロジェクトの事業化を目指し、2016 年に混流温泉 ( 株 ) を設立、2019年にAtelier&Hostel ナギサウラをオープンさせ、地域・芸術・事業のちょうど良い関係の模索を続ける。静岡県熱海市在住。

Curator Profile

Makiko Hara

キュレーター
カナダ、バンクーバー在住。2007年に国際現代アジアアートセンター、CentreAのチーフキュレーター就任を機にカナダに移住、2013年に独立。90年代よりカナダとアジアを繋ぐアートプロジェクトを数多く手がける。最近の主な業績は、スコシアバンク・ヌイ・ブロンシュ(2009,トロント)、鳥取藝住祭AIR475(2014-2015,米子)、黄金町バザールー仮想のコミュニティ・アジア(2014,横浜)、マッシュアップ:近代文化の誕生展(バンクーバー・アート・ギャラリー、2016)、AIR475(2016,米子)、105本の菊の花(若山美術館,2016,東京)など。2017年より秋田公立美術大学国際交流センターアドバイザーに就任。

Photo Gallery