2023 – 2024

出雲神話はアートになる

Project Outline

白川昌生は1970年代にフランス、ドイツで哲学と美術を学び、帰国後、政治経済や美術史に対して批評的な作品や評論を発表し、自身の拠点である前橋をはじめ、地域の文化や歴史などを題材としたプロジェクトを展開してきた美術作家です。
1910年代頃より世界が激しく動いた時代、様々な社会運動や宗教運動が現れました。それはアートにも影響を与え、そのうねりは程なく日本にも到達します。白川はこの歴史の流れのなかで活躍した多くの人物をリサーチ。その中に米子、およびその周辺の出身者の人物が少なからずいることにたどり着きます。そして、彼らの運動の根底には古代から綿々と続く出雲信仰の存在があったのではないかと考えました。2023年、米子での文献、資料調査、インタビューなどを経て、2024年の展覧会では、それらの人物についての記述を作品とし、社会が大きく変容する時に現れ今もその深層に流れ続けている出雲信仰の姿を提示しました。。※この作品は「鳥取藝住祭」(2014-2015)の参加プログラムとして制作・発表しました。

2023

【滞在期間】8月2日〜9月4日 2024年3月7日〜10日
【パブリック・プログラム】アーティストトーク 8月11日
ワークショップ「超高速美術史」8月25日
報告会 9月3日

2024

【滞在期間】7月18日〜21日 8月7日〜16日
【成果発表】8月9日〜8月25日
【パブリック・プログラム】ギャラリートーク 8月10日
アーティストトーク 8月11日 ゲスト:岡田裕子
【関連イベント】Art &Breakfast@ヨナゴミュージアム 7月21日

Artist Profile

Yoshio Shirakawa

2023、2024招聘アーティスト
1948年福岡県北九州市戸畑生まれ。1970年代にフランス、ドイツで哲学と美術を学ぶ。1981年デュッセルドルフ国立美術学卒業。修士称号を受ける。
1983年に帰国後、群馬を拠点に自らの住む場所をテーマに制作活動を行う。近年の主な展覧会として、個展《白川昌生展 ここが地獄か、極楽か。》原爆の図 丸木美術館、(2021)、《表現の生態系 世界との関係をつくりかえる》アーツ前橋(2018)、《個展-消された記憶- 長崎/群馬》コンセプトスペース(2018)、《群馬の美術2017─地域社会における現代美術の居場所》群馬県立近代美術館(2017)、《ミュージアムとの創造的対話 vol.1─誰が記憶を所有するのか?
Monument/Document》鳥取県立博物館(2017)、《あいちトリエンナーレ 2016─虹のキャラヴァンサライ》(2016)など。制作活動と並行して美術および社会制度を問う著作も手がける。主な著書に『美術・神話・総合芸術:「贈与としての美術」の源へ』水声文庫(2019)、『美術館・動物園・精神科施設』水声文庫(2010)、『美術・マイノリティ・実践 もうひとつの公共圏を求めて』水声社(2005)など。

Photo Gallery