
2021 – 2022
いまここにいます
Project Outline


岡田裕子による展覧会〈いまここにいます〉は、2021年夏のリサーチにはじまり、足掛け2年にわたって取り組まれてきたプロジェクトです。2021年、米子に滞在するなか、水木しげるが描いた妖怪の存在を感じさせる風土や、使う人のいなくなった建物や残された家財に、かつての人々の生きた時間が痕跡として残されていることに関心を持った岡田は、出会ったものたちや人々に応答するかたちでいくつかの作品を構想します。また、滞在制作として南部町在住の修復家秦博志氏による和紙の裏打ちワークショップや島根大学教育学部、米子高専のロボコン同好会の学生とのミーティング、ふたりの建築家夫婦のまだ見ぬ新居の暮らしの撮影等々経て、2022年の展覧会では8点の新作が発表されました。かつて米子に在った、在ったけれども忘れてしまわれた他ものを主題にした作品は、現代の人間社会に「無用」とされてしまったものたちが作品として再び命を吹き返し、その息づかいが感じられるものとなりました。
2021
【滞在期間】 | 6月21日〜23日、8月18日〜9月13日 |
【パブリック・プログラム】 | オープンスタジオ 8月28日 ワークショップ 9月6日 報告会 9月12日 |
2022
【滞在期間】 | 7月21日〜8月7日、8月17日〜9月4日 |
【成果発表】 | 8月5日〜28日 |
【関連イベント】 | 11月24日 まちトークvol9 坂口恭平「自分の経済をつくる」 11月28日 関西広域連合AIRシンポジウム |
Artist Profile

岡田裕子 Hiroko Okada
美術家
2021、2022招併アーティスト
映像、写真、絵画、インスタレーションなど、様々な表現を用いて、自らの実体験 -恋愛、結婚、出産、子育てなど- を通したリアリティのある視点で、現代社会へのメッセージ性の高い作品を制作。
近年の活動は、《第11回恵比寿映像祭》東京都写真美術館(2019)、《アルスエレクトロニカセンター常設展示》オーストリア(2019)、《個展「誰も来ない展覧会」》元映画館(2020)。個人制作以外でも幅広く活動をしている。オルタナティブ人形劇団「劇団★死期」主宰、家族ユニット「会田家」。2020年以降コロナ禍でも活動は途切れることなく“感染の社会を考える”アート&ファッションの試み「W HIROKO PROJECT」を開始、ソーシャルディスタンスの距離にあ合わせて形状の変わる服の作品「Di_STANCE」などを発表。2022年北九州「もしも、ベラミで」展にて架空のダンス作品「Shall we SOCIAL DISDANCE?」を発表。作品集に「DOUBLE FUTUREエンゲージド・ボディ/俺の産んだ子」がある。
https://okadahiroko.info/