2021 – 2022

この場所に時計を取り戻す

Project Outline

2001年6月と9月に来鳥、米子に滞在した三田村は、中心市街地、なかでも商店街を中心にリサーチしました。滞在中には、米子市本通り商店街のまちなか拠点(現HARI、米子市法勝寺町)にて、《ART & BREAKFAST》 を開催し、朝食の場を通じて地域の人々と交流すると同時に、その土地の固有性にアプローチすることを試みました。また、現在「野波屋」という屋号でスペース運営されている旧末次太陽堂がかつては時計店であり、当時の精工舎の古い時計や部品が残されていることに着目し、「止まってしまった時計の針を再び動かす」という新作のプランを構想しました。本作は2022年、野波屋を会場に《この場所に時計を取り戻す》と題し、三田村のパフォーマンスを加えた映像インスタレーショ作品として公開されました。会期中この作品は三田村だけでなく、地域の方がパフォーマーとして加わる参加型作品となり好評を得ました。

また、同時期に滞在した岡田裕子の滞在成果発表展とあわせ、三田村が2021年に1年間にわたって毎日1枚ドローイングを描く《365日の百科事典》のうち、米子に滞在していた9月に制作したものを展示。あわせて、作家の家族のカメラが写した写真を用いた映像作品《Intervention》を上映しました。※この作品は「鳥取藝住祭」(2014-2015)の参加プログラムとして制作・発表しました。

2021

【滞在期間】6月21日〜23日、9月4日〜9月27日
【パブリック・プログラム】Art &Breakfast in Yonago  9月12日
報告会 9月25日

2022

【成果発表】9月23日〜10月10日(土・日・祝のみ)
【パブリック・プログラム】Art &Breakfast@ヨナゴミュージアム  8月7日
Art &Breakfast@ヨナゴまちなか  9月25日、10月8日
ゲストトーク 10月2日 ゲスト:末次茂さん、森英夫さん

Artist Profile

Midori Mitamura

2021、2022招併アーティスト
美術家。フィールドワークから得られる私小説的な追憶や感傷を、写真や映像、日用品など様々なメディアと組み合わせ、「人が足を踏み入れられるドラマ」をテーマに空間作品を国内外で発表。2006 年より世界各 地 で 継 続 中 の 滞 在 型 アートプロジェクト《Art & Breakfast》では、世界各地の鑑賞者と朝食を共にし、旅の中で見つけたモノや気づきをインスタレーションに投影していく。
近年の主な展覧会《瀬戸内国際芸術祭》(2022)、《恵比寿映像祭・スペクタクル後》 東京都写真美術館(2022)、《365 日の百科事典》SYP ギャラリー (2021)、《アッセンブリッジ・ナゴヤ》(2020)、《ジャパン・アンリミテッド》ミュージアム・クウォーター / ウィーン(2019)、《ノーコン_ いつもいつの間にか絡まっている》アートセンター・オンゴーイング/ 東京(2018)、《Art & Breakfast ラスパルマス・デ・グラン・カナリア》 CAAM 大西洋現代美術館 / スペイン(2017)、《あいちトリエンナーレ》(2016)、《Art & Breakfast ヴィスバーデン》 クンストフェライン・ベルビュー・ザール / ドイツ(2016)、《ここに棲むー地域社会へのまなざし》 アーツ前橋 / 群馬(2015)
www.midorimitamura.com

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